小栗時計製造所 変形宮型柱時計 IDEAL 大正時代末頃【W375】〔120〕

  • 全体

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  • 文字盤

    文字盤

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    振り子室

希少な小栗時計製造所の変形宮型柱時計「IDEAL」、大正時代末頃に製造された物です。
小栗時計製造所は明治27年(1894年)に創業された加藤時計製造所を祖とし、大正7年(1918年)に創業者の義弟に譲渡された際に社名を改めたメーカーです。
主に柱時計(掛時計)を製造していましたが、経営者の急逝や戦争の影響等で事業的に衰退し、戦後には廃業して姿を消したようです。

こちらの時計は箱型の本体の上部に屋根の庇のような装飾が付いた『宮型』と呼ばれるタイプの柱時計です。

ただし、本来の『宮型』は上部の装飾と平面の扉が分かれているのですが、こちらの柱時計は扉と一体になっているので、『宮型に似せた文化型』に属するかもしれません。

緩やかな弧を描く庇部分の中央には二段の楕円の装飾が入り、文字盤の下の振り子室も本体ごと半円形になっているので、シンプルながらも個性的で全体的に柔らかな印象を感じるデザインです。

大きめの角文字盤は太めのゴシック体のインデックス(数字)で時刻の視認性もとても良いです。


文字盤の中央下部には同社の代表的なブランドである「IDEAL」の文字と、パテント(実用新案)ナンバーが入っています。

このパテントは大正11年(1922年)に特許出願された「T.T式」と呼ばれる特殊な「時計振子吊垂装置」が採用されたムーブメント(機械)の物です。

これは振り子を吊り下げる振り竿の根本をプレートを介して前後方向にもある程度自由に動くようにした物で、通常の柱時計が時計の背面を柱や壁に沿って垂直に設置しないと止まってしまうのに対して、やや前のめりになるように斜めにしても止まらずに稼働し続けるという機能です。


時打は毎正時(0分)に時刻の数、やや高めのゴーンゴーンというよく通る音で鳴ります。

各部に経年による傷や文字盤の剥がれ等の痛みはありますが、目立つような大きな傷や欠け・割れ等は無く、全体の程度としては経年なりの平均かやや良い状態だと思います。

分解整備済み、振子・巻き鍵も付属します。
精度は季節(気温)やゼンマイの巻き始めと解ける寸前でも変わりますが、きちんと調整すれば平均して±0〜2分以内/日で稼働しますので、充分日常的に使用する事が出来ます。

サイズ/高さ:約50cm 幅:約28cm 奥行:約12.5cm(いずれも最大部)
〔送料/120サイズ〕

価格:12,000

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