精工舎 小兩面(六吋八角尾長)柳島工場製 明治40年代【W352】

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  • 文字盤

    文字盤

  • 振り子室

    振り子室

  • 振り子室内のラベル

    振り子室内のラベル

希少な精工舎の小兩面(六吋八角尾長)、柳島工場時代の明治40年代後半頃に製造された物です。
明治25年創業の精工舎(現SEIKO/セイコーホールディングス)は国内で現存する最古の時計製造会社です。
同社では長い歴史の中で様々なタイプの柱時計や置時計・腕時計等を製造されています。

こちらの柱時計は文字盤の周りの木枠が八角形で、その下部に長めの振り子室の付いた『八角尾長』と呼ばれるタイプの柱時計です。
当時の平均的な八角尾長等の柱時計は文字盤の直径が八吋(約20cm)または十吋(約25cm)でしたが、こちらの小型柱時計の文字盤は六吋(約15cm)サイズで、それに合わせてムーブメント(機械)も専用の小型の物が採用されています。
この六吋シリーズは現存数がとても少なく、その中でも通称『姫達磨(ダルマ)』と呼ばれる『六吋木地四ツ丸』は逸品とされ人気がとても高いです。

本体には『杢引き』と呼ばれる木目状のペイントが施されています。
兩(両)面と呼ばれる形状の縁の凹部には僅かながら本来の金彩が残っています。

振子室内のラベル(画像4枚目)は黒地金彩のメダル4枚のラベルです。これは『ハノイ万国博覧会(1902〜1903年/明治35〜36年)』及び『東京勧業博覧会(1907年/明治40年)』でそれぞれ金賞を受賞した記念のメダルを表した物なので、こちらの時計の製造年は明治40年代頃と判ります。


各部に経年による傷や剥がれ等の痛みがあり、文字盤もオリジナルのペイントの上から紙製(精工舎純正の補修用?)の物に変わっていますが、振り子室の窓の社名の金彩文字もよく残っていますし、風防(文字盤のカバーガラス)の枠や振り子の玉も金色の輝きを残しており、全体的な程度としては平均よりも良い状態だと思います。

時打は正時(0分)に時刻の数、やや高めの「ゴーンゴーン」という余韻のあるよく響く音色で鳴ります。

分解整備済み、振子・巻き鍵も付属します。
精度は季節(気温)やゼンマイの巻き始めと解ける寸前でも変わりますが、きちんと調整すれば平均して±0から2-3分以内/日で稼働しますので、充分日常的に使用する事が出来ます。

サイズ/高さ:約42.5cm 幅:約23.8cm
    奥行:約11.5cm (いずれも最大部)

価格:0

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