精工舎 MARCH 折革サック入(ワニ型押) 大正15年【019】

  • 前面

    前面

  • 正面

    正面

  • 背面

    背面

  • 機械部分

    機械部分

  • 内側の書き込み

    内側の書き込み

希少な精工舎のMARCH(マーチ)折革サック入(ワニ型押)、大正15年に製造された物です。

明治25年創業のSEIKO(セイコー/旧精工舎)は国内で現存する最古の時計製造会社です。
同社は長い歴史の中で様々なタイプの柱時計や置時計・腕時計等を製造しています。


こちらの「MARCH(マーチ)」は当時の小型目覚時計の代表であったビー/ウラビー目覚よりもさらに小型・薄型の懐中時計のような4石入ムーブメント(機械)を使用し、メーカーでは『高級薄型目覚』と称していました。
もともと小型で携帯性に優れていたMARCHを折り畳める革製のケースにセットし、旅行先等にも持って行き易いようにと作られたのがこちらの時計です。
後年(昭和40年代以降)には同じ方式の安価なトラベルクロックが各メーカーで作られ始めますが、昭和初期当時にはこのようなタイプの時計は非常に少なく、販売価格は当時併売されていた硝子枠ウラビー目覚の約4倍もした高級品だったようです。
その為現存数も極めて少なく、とても希少な一品です。

ゼンマイを巻いたり時刻合わせをしたりする為に、鎖で繋がった小型の巻き鍵が付属しています(画像4枚目)。
これは懐中時計の名残でもあり、またつまみを廃する事で本体をより薄くする目的があったと推測されます。
本体ケースの内側には大正15年に洋行(=海外旅行)した記念に購入した旨の書き込みがあります(画像5枚目)。

各部に経年による傷や合わせ目の一部に革の剥がれ等の痛みはありますが、目立つような大きな傷や割れ・凹み等は無く、全体の程度としては比較的良い状態だと思います。
長短針・文字盤の夜光塗料は剥落も多く経年劣化によりほとんど蓄光・発光しないので、暗所での時刻の視認性は今一歩です。

分解整備済みですが、メインのゼンマイが短くなっているのか、連続稼働時間は約20時間程です。
稼働中は現在±0-2分以内の精度で稼働しています。

サイズ/<使用時>高さ:約9.5cm
     幅:約10.3cm 奥行:約11cm
    <携帯時>高さ:約3cm
     幅:約10.3cm 奥行:約10.7cm
    (いずれも最大部)

価格:0

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